まめいろん

きのおもむくままに

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27 January 2020

日記について

梅棹忠夫の「知的生産の技術」を読んだ.今つけている日記をより有意義なものとするために,もう一度日記というものについて考えてみた.日記をつける上で大切にしたいのは次の二つ.

そして日記を書くプロセスは大きく3つ.

各プロセスは具体的に以下の通り.

classification

心情の問題は結果(感情)だけでなく,そこに至るプロセスを情動に流されず捉えることが大切.業務的な事実やアイディアはありのままを歪めず取り出す.

他人の経験は膨大で,我々にとって重要でないことと誤ったことを多く含んでいる.読書・ニュースから本質を抽出する技術を磨くことが大切.

体系化のメリットは,次に情報を即座に取り出せることにある.従って将来誰も必要としないであろう限定された知識や,自身の主要な感心事に関わりのないことは体系化を行う意味がない.重要だが体系化しないでおく方が良い場合もある.例えば業務上の記録やアイディアは,その蓄積自体が後のより大きな体系化に役立つ.従ってこれらはなるべく原形のまま,箇条書きなどにしてグルーピングする程度に留めるのが良い.

体系化は要素の論理的繋がりを一つ一つ丁寧に確認し,整理していく作業に他ならない.その本質が失われていないシンプルなものであれば,結果は文章でも図でも良い.

体系の再開発を恐れてはいけない.自分の力で考えた体系は,既に持っている自身の精神体系に馴染みやすいのだから.まず仮説的にでも体系化し,他人の体系と比較検証するのが望ましい.

取り出し易さはほぼ体系化の段階で決まる.だが残す形式も重要である.ページ番号(識別子)をつけ,内容の体を表す適切な名をつけ,目次を見て己の体系と結びつけられるようにしておくと良いだろう.

時間をおいても理解出来るようにするには,他人が見てわかる内容にすることだ.それは文章構成と文章の書き方を磨くことだと思う.動機や目的を最初に記すこと.論理の飛躍がないか確認すること.言葉や段落や句読点を正しく用いること.またアイディアや業務記録などのメモと体系化されたものの区別をすること.

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