まめいろん

きのおもむくままに

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13 July 2021

遠くが見えず不安なとき

研究で遠くが見えなくなることがある.このまま突き進んでもよいか不安になる.そういうときは,再び根本に立ち返る.

対象と自身の他には何もない状態で,対象と向き合う.すると不思議と光が出る.対象が己にとって素朴で自然なものであるほど,強く美しい光が出る.幸せとは何か.よい社会とはどのようなシステムか.

優越感,劣等感,嫉妬,虚栄心などの情動は,あらゆる試みや,その結果として生まれた美しさを台無しにする.

このことは注意してもしすぎることはない.なぜなら社会的動物である我々は,数万年という長い時間をかけて,他人との関係を構築するために相対的な関係を把握しやすいよう進化しており,進化の慣性力に身をゆだねるならば,これらの情動に傾くのは必然だからである.

我々は強い意志と理性でこれらを遠ざけ,対象と素直に向き合うべきである.濁った精神から美しいものは生まれない.

tags: 純粋な精神