まめいろん

きのおもむくままに

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19 November 2020

没我、運命を受け入れ生きる勇気

私は苦しくても,多くの人が見る作品から感情を取り除きたい.

不安や焦りといった弱い部分を取り除きたい.

努力や辛酸の跡も,希望の言葉さえも取り除きたい.

そして極限まで無駄を削った高い完成度の形式的なものを遺したい.

それは逆説的に美しさを感じるものとなり,努力に対する最大の報いとなり,そして自身の拠り所となるだろう.


研究で結果が出ないならば,それは自分の力(倫理的力を含む)が足りないか,それを評価できる人がいなかったという運命がそこにあるだけである.

それはそれで構わないではないか.

決して他人を恨んではいけない.

自分の力を制限する必要もないし,自分を追い詰める必要もない.


人生は短く,時間は戻らない.

負の感情に時間を奪われるのではなく,そうした運命に立ち向かう公平さと勇気を持って生きるのだ.

一貫した生き方を実践し,透きとおった心を保つのだ.

そうした生き方のほうが,常に不安や焦燥に支配される生き方より魅力的だと私は思う.


他人と比較する悪癖を絶ち,そうした方向に己を導くことは,きっと納得のいく人生に己を近づけることだろう.

そしてそれは,各々が来るべき運命を乗り越えるために必要なことだろう.

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